万が一に備えて知っておきたい、多肉植物がかかりやすい病害虫対策
多肉植物は、草花や野菜に比べて病気や害虫にはかかりにくいと言われています。ただし、一度病気や害虫にかかると手遅れの場合もあるため万が一に備えて準備をしておきましょう。
病気の種類と対策
多肉植物がかかりやすい病気は、気候の変化によるものが中心です。対策としては、季節に応じて置き場所を変えたり、水やりの頻度や方法を変えたりするなど、基本的な育て方を忠実に守ることが一番です。
日焼け
室内で育てていた苗をいきなり直射日光に当てると日焼けすることがあります。茶色く変色し見た目が悪くなりますが、ひどい場合は枯れてしまいます。梅雨明けの曇り空から梅雨明けの直射日光が降り注ぐ季節になると同様に日焼けする可能性があります。
根腐れ
水のやり過ぎや、用土の水はけが悪く鉢土が蒸れると根腐れすることがあります。根が腐ると茎や葉にも伝染し、気付いた時には手遅れな場合が多いです。
凍害・霜害
寒さに強い品種もありますが、冬の低温や霜に当たると枯れる場合があります。大丈夫そうに見えても春になった途端に凍傷の傷が広がる場合や、新しい1年の成長が止まってしまう場合があります。
害虫の種類と対策
多肉植物に付く害虫はそれほど多くはありませんが、見つけたらすぐに取り除くことがポイントです。
カイガラムシ
サボテンにもよく見られる小さな白い粒の虫です。春と秋に付きやすいですが、風通しや日当たりの悪い場所だと1年中発生する可能性があります。
ワタムシ
白い小さな綿が付いていると思ったらワタムシです。
ネジラミ
植え替えを怠るとかかりやすい病気です。植え替えの際に、根が白い粉をかぶっていることで発見できます。
アカダニ
近くで観察しないと見ることができない非常に小さな赤い虫です。繁殖すると株全体の緑色が褪せてしまいます。
アブラムシ
多肉植物だけでなく様々な草花に付きやすい害虫です。春と秋に多く発生し、緑、黒や黄など色は様々です。
ナメクジ
ナメクジは新芽など柔らかい部分を食い荒らしてしまいます。
ネマトーダ(センチュウ)
根に住みつく細長いミミズのような虫です。ネマトーダは一度繁殖すると根絶は不可能と言われるやっかいな害虫で、ネマトーダが発生した土や、その土に触れた道具を使いまわすことで繁殖します。
ハダニ
小さなクモの仲間で、黄緑や暗赤色の姿をしています。乾燥を好むため水やりが少ない時期や夏、室内で管理する場合に発生しやすいです。ハダニは非常に小さく気付きにくいため、葉の表面がかすり状になることで気付く場合が多いです。葉の裏にもつく場合があるため注意が必要です。
注意ポイント
病気や害虫は、気付いた時には手遅れな場合があります。定期的に多肉植物の様子を観察するほか、適切な時期に植え替えを行うことで、病害虫に早期に気付くことができます。このほか、適度な日当たりと風通しなど、基本的な多肉植物の育て方を怠らないことも重要です。
コメント