ベンケイソウ科 アエオニウム属 黒法師
黒法師は、多肉植物らしからぬ薄い葉とシックなモノトーンカラーが個性的な品種です。つややかな黒紫色の葉とごつごつとした白色の幹とのコントラストが美しく、インテリアとしても人気があります。長く育てることができる品種ですが、成長が止まる夏の時期には枯れたような見た目になるため、焦って水をあげすぎないよう多肉初心者は注意が必要です。
特徴
黒法師は、別名サンシモンとも呼ばれ、アフリカのカナリア諸島が原産地です。成長のスピードは早くはありませんが、木のように大きく育て、花を咲かせることも可能です。下の葉を落としながら上に向かって成長します。
季節型
冬型で、気温の下がる秋、冬、春に成長します。日本の夏が苦手なため、夏は休眠期に入ります。一般的な植物とは成長パターンが逆になるので注意が必要です。
育て方
黒法師は、日本の高温多湿な夏をいかに乗り切るかにかかっています。夏の水やりには注意してください。
- 春は、成長の季節です。日光のよく当たる風通しの良い場所に置きましょう。水やりは、週に1回を目安に、土の表面が乾いたら底穴から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。
- 夏は、黒法師が最も苦手とする季節です。雨や直射日光が当たらない、風通しのよい涼しい場所へ避難させましょう。水やりは、思い切って断水をしてください。水を絶つことで強制的に休眠させ、命を守ることになります。ただし、まだ小さい株の場合は、水分が不足しすぎると枯れてしまうおそれもあります。葉が萎えてきたら、夕方の時間帯に、土の表面が少し濡れる程度に水を与えて様子を見ましょう。
- 秋は、休眠から目覚める季節です。朝夕が涼しくなってきたら、日当たりの良い場所に移動させて日光を当てるようにします。水やりも再開し、週に1回を目安にたっぷりと与えるようにしましょう。
- 冬は、成長の季節です。マイナス1~2度まで耐えられると言われていますが、あまりにも寒すぎると成長が鈍るため、室内での生育をおすすめします。明るい窓辺に置き、水やりは月に1~2回程度を目安に土の表面が濡れる程度にしましょう。
注意
休眠期の夏は、葉を落として一回り小さくなります。春までの元気な様子に比べ枯れているように見えるため、水をあげたくなりますが夏場は水やりをストップしましょう。
黒法師は太陽に向かって成長します。成長する秋から冬、春にかけては、時々鉢の向きを変えながらバランス良く日光を当てるようにするときれいな形に育ちます。
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