多肉植物 ハマミズナ科 リトープス属の育て方と特徴は?
リトープス属は、ハマミズナ科に分類されている多肉植物で、日本では「メセン」という名前で流通しています。一見、植物なのか分からないような独特な見た目をしており、多肉植物の中でも愛好家が多い種属です。
主な種類
大津絵(おおつえ)/オリーブ玉/菊章玉(きくしょうぎょく)/黄紫勲玉(きしくんぎょく)/紫勲(しくん)/日輪玉(にちりんぎょく)/福来玉(ふくらいぎょく)/宝翠玉(ほうすいぎょく)/ボルキー
特徴は?
リトープス属は、南アフリカやナミビアを原産地とする多肉植物です。
茎と葉が一体になった珍しい形をしており、砂利の多い砂漠地帯や岩場などに自生しています。原産地では、平になった葉の上部だけを土から出し、窓とよばれる半透明の部分から効率よく日光を取り込んでいます。
動物の食害から身を守るため、周りの環境に合わせて擬態化している植物としても有名です。石のような見た目から、「生きた宝石」とも言われています。
植物では珍しく、1年に1度春先に脱皮をしながら、少しずつ大きく成長するのが特徴です。秋から冬にかけては、白や黄色、ピンク色などの鮮やかな可愛らしい花を咲かせます。
適した置き場所
一年を通して風通しの良い、明るい場所で管理します。多湿を嫌うため、雨には注意が必要です。季節ごとに置き場所を変えられるように、鉢植えで管理するのが良いでしょう。
育て方
春
場所:風通しが良く明るい場所で管理しましょう。しっかりと日光をあてることで、艶のあるきれいな色に育てることができます。
水のやり方:土が乾いたら底穴から水が流れ出る程度にたっぷり与えます。
葉の真ん中が割れて脱皮が始まると、古い葉の水分を使って中の新しい葉が成長していくため、水やりは辞めましょう。脱皮中に水やりをしてしまうと、新しい葉が成長しきらずに脱皮する「二重脱皮」を起こしてしまうことがあります。
肥料:基本的に肥料はあまり必要ありませんが、与える場合は薄めた液体肥料などを少量与えると良いでしょう。与えすぎは徒長の原因になるので注意が必要です。
場所:風通しがよく、明るい日陰で管理します。直射日光をあてると葉が傷んで枯れてしまうことがあるので注意しましょう。また、梅雨時期は雨にあたらない置き場所を選んでください。水のやり方:夏は休眠期にあたります。なるべく水やりは控えて、乾燥した状態にしましょう。多湿と高温の状態になると、すぐに傷んで葉が溶けてしまう場合もあります。
場所:風通しが良く明るい場所で管理しましょう。リトープス属は暑さが落ち着いた10月頃から生育期に入るので、徐々に日光に当ててください。水のやり方:土が乾いたら底穴から水が流れ出る程度にたっぷり与えます。冬が近づき気温が10度を下回るようになったら、徐々に水やりの回数を減らしましょう。
肥料:薄めた液体肥料などを少量与えると良いでしょう。
場所:寒さには比較的強く室外でも育てることが可能ですが、霜があたると傷んでしまうので注意が必要です。0度を下回るような地域では、室内で管理するのが良いでしょう。
水のやり方:月に1~2回程度、日中の暖かい時間に与えましょう。
病気と害虫
リトープス属は、根に発生するネジラミに注意が必要です。生育が悪かったり、水を与えても葉がシワシワのまま解消されないなどの異常があれば、鉢から出して根を確認する必要があります。見つけた場合は、根を洗って市販の薬剤を散布すると良いでしょう。
また、稀にネズミや鳥などの小動物から食害を受けることがあるので、室外で育てる場合は、置き場所に注意しましょう。
注意ポイント
リトープス属は、夏の暑さを苦手とします。暑い時期は直射日光を避けて、明るい日陰で管理するようにしましょう。秋から春にしっかりと日光に当てておくことで、良い状態で夏を越すことができます。
寒さに比較的強い品種が多く、冬でも室外で育てることが可能ですが、霜や雪には注意してください。また、0度を下回る地域では葉の水分が凍ってしまうことがあるので、室内で管理するようにしましょう。
リトープス属は1年に1度脱皮をするので、脱皮中は水やりを控えてください。水を与えてしまうと、新しく出てきた葉がさらに脱皮して二重脱皮を起こしてしまいます。
秋から春の生育期にはたっぷりと水やりをし、夏場はなるべく断水するようにしましょう。暑さと湿度が重なるとすぐに傷んでしまい、葉が溶けることがあります。
リトープス属はネジラミが付きやすいので、育てている際に生育が悪かったり、水を与えても葉のシワが改善されないなどの異常を感じたら、根を確認してください。ネジラミがついていた場合は、薬剤を散布し乾燥させてから植え替えましょう。
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