観葉植物 オタフクナンテンの特徴と育て方は?
オタフクナンテンは、ギザギザの特殊な形の葉を持つ観葉植物です。
100種類程度の品種が存在し、品種ごとに葉の模様や大きさなどが異なります。
+特徴
オタフクナンテンはメギ科ナンテン属の品種で、原産地は日本や中国です。
日本のお正月などによく用いられる「南天(ナンテン)」の改良品種で、育てやすく庭木や花壇の寄せ植えなどに向いています。
南天と比べると花や実はつきにくいですが、背丈は低く、樹形を整えなくても自然と丸い形になるため、あまり手がかかりません。
オタフクナンテンという名前は、通常の南天よりも葉が丸くなることから、「おたふく=頬が丸い女性」に由来します。
また、同じような意味合いで「オカメナンテン」という別名で呼ばれることもあるようです。
南天は「難を転じる」と縁起の良い植物として知られていますが、「オタフク=お多福」という漢字から、さらに縁起の良い植物として人気があります。
夏場には黄緑色だった葉も、秋から冬にかけて深い赤色に色づき、1年を通して変化を楽しめます。
和風の雰囲気が強いオタフクナンテンですが、洋風にも合わせやすく、さまざまな楽しみ方ができるでしょう。
+育て方
一年を通して、風通しの良い明るい場所で育てましょう。
日陰でも育ちますが、葉色を良くするためにもしっかりと日光をあてるのがおすすめです。
・春
風通しが良く、明るい場所で育てます。
日陰でも育ちますが、秋以降に葉がきれいに色づかない可能性もあるため、半日陰~明るい場所で育てるようにしましょう。
鉢植えで育てる場合、水やりは表土が乾いたら底穴から水が流れ出る程度にたっぷり与えます。
水やり後は、受け皿に水が溜まったままにならないように注意してください。
地植えで育てる場合、極端に乾燥が続かなければ水やりの必要はありません。
基本的に雨水でしのげるため、株の状態をよく確認して判断すると良いでしょう。
肥料はあまり必要としませんが、与える場合は春と秋にリン酸成分が多く含まれる肥料を与えるのがおすすめです。
・夏
風通しが良く明るい場所で育てます。
春と同様、半日陰~明るい場所で育てます。
直射日光による葉焼けの心配はあまりありませんが、株の状態をよく確認してください。
強すぎる日光で葉焼けを起こすようであれば、遮光ネットなどを上手く活用しましょう。
夏場も土が乾いたらたっぷりと水やりをしますが、日中の暑い時間帯に与えると鉢内が蒸れてしまうので、夕方以降の暑さが落ち着いた時間帯に与えてください。
地植えの場合、日照りが続くようであれば水を与えるようにしましょう。
乾燥が長く続くと、葉色が黒ずんで見た目が悪くなってしまいます。
肥料は必要ありません。
・秋
風通しが良く明るい場所で育てます。
基本的な育て方は、春・夏と同じです。
春と同様、リン酸成分の多い肥料を与えると良いでしょう。
・冬
風通しが良く明るい場所で育てます。
耐寒性も比較的強いため、春~秋の育て方とあまり変える必要はありません。
ただし、寒風に長く当たると葉色が悪くなってしまうため、防風対策などを行うもの有効です。
寒さで土が乾きづらくなるため水やりは控えめにし、土が乾いてから数日開けて与えましょう。
また、地植えの場合、水やりは必要ありません。
肥料も施さなくて良いでしょう。
+病気と害虫
オタフクナンテンは、カイガラムシなどの害虫がつくことがあります。
発見したらピンセットなどですぐに駆除するようにしましょう。
数が多い場合は市販の殺虫剤を使用するのもおすすめです。
+注意ポイント
オタフクナンテンは、秋から冬にかけて葉色を良くするためにも、日光をしっかりとあてるようにしましょう。
日照不足では、きれいに赤く色づきません。
また、極端な水分不足や冷たい風に長期間さらされると、葉色が黒ずんでしまうため注意しましょう。
鉢植えで育てる場合は、土が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水を与えます。
地植えで育てる場合は、特別水やりはせず、雨水で問題ありません。
ただし、夏場など日照が続く場合は水やりを行いましょう。
株の状態をよく確認して判断してください。
冬場は、鉢植え・地植え問わず、水やりは控えめにしましょう。
たくさん与えてしまうと土が乾かず、株が傷んでしまう可能性もあります。
+一般的な価格(販売価格)
オタフクナンテンはコンパクトなサイズであれば、1,000円以下で購入可能です。
複数株をセットで販売していることもあるため、庭木などに植えたい場合はまとめて購入するのがおすすめです。
縁起の良い名前と真っ赤に色づく葉が美しいオタフクナンテン。
ぜひ、四季折々の姿を楽しみながら育ててみてください。
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