観葉植物 ニューサイランの特徴と育て方は?
ニューサイランは、1枚1枚の長くてシャープな葉を噴水のように伸ばす観葉植物です。
葉の色や大きさはさまざまで、鉢植えだけでなく地植えなどにもよく用いられています。
+特徴
ニューサイランはキジカクシ科フォルミウム属の品種で、原産地はニュージーランドです。
地表から上へ向かって伸びるシャープな葉は、幅10cm、長さ1m程度と大きく、中には3mを超えるものもあります。
庭の地植えなどに用いられたり、斑入りや銅色、赤色、紫色などさまざまな色の葉はアレンジメントに利用されることも多いです。
原産地のニュージーランドでは、葉の繊維を取り出して織物を織ったり、根を焼いてすりつぶしたものを湿布代わりに使用するなど、人々の暮らしに欠かせない重要な植物となっています。
ニューサイランは織物などに利用される大型の「テナックス種」と、テナックス種に比べて少し小型な「クッキアナム種」の大きく2種類に分けられるのが特徴です。
最近はそれぞれを掛け合わせた園芸品種も多く出回っており、人気を集めています。
+育て方
一年を通して、風通しの良い明るい場所で管理しましょう。
室内・室外問わず育てられますが、日光をあてた方が堅くて丈夫な葉に育ちます。
土は水はけの良いものを使用しましょう。
・春
風通しが良く、明るい場所で育てます。
鉢植えを室内で育てる場合は、窓際などの明るい場所に置きましょう。
室外で育てる場合は、直射日光が長時間あたると葉焼けをおこす可能性もあるため注意してください。
水やりは土が乾いたら底穴から水が流れ出る程度にたっぷり与えましょう。
土が乾いていない状態で与えると根腐れするので注意が必要ですが、大きい株は水の吸収が早く水切れをおこすことがあります。
土や葉の状態を見ながら調整してみてください。
肥料はあまり必要としませんが、鉢植えで育てる場合は緩効性肥料を置き肥するのがおすすめです。
・夏
風通しの良い場所で育てますが、直射日光は葉焼けの原因になるため注意が必要です。
室内であればレースカーテン越しの窓際など、直射日光と冷房の風が直接あたらない場所を選びましょう。
室外であれば直射日光にあたらないように注意し、遮光ネットなどを活用して適度に遮光してください。
夏場は暑さで土が乾きやすいので、表面が乾いたら水やりをします。
日中の暑い時間帯に与えると鉢内が蒸れてしまうので、夕方以降の暑さが落ち着いた時間帯に与えてください。
・秋
風通しが良く明るい場所で育てますが、直射日光には注意しましょう。
冬が近づくにつれて気温が下がってくると休眠期に入るので、状態をみながら水やりの回数を徐々に減らしてください。
・冬
寒さに比較的強い性質をもつため、温暖な地域では室外での越冬も可能です。
ただし、葉がカラフルな品種などは寒さに弱いため、室内で管理すると良いでしょう。
地植えにしている場合は、株元をビニールなどで覆うマルチングをするのも有効です。
また、冬場だけ鉢に植え替えて室内で管理する方法もあります。
休眠期にあたるので水やりは控えめにし、土が完全に乾いて3~4日空けて与えてください。
たくさん与えると土が乾きづらくなるので、様子を見ながらにしましょう。
肥料も必要ありません。
+病気と害虫
ニューサイランは、病気や害虫が付く心配がほとんどない丈夫な品種です。
ただし、地植えしている場合は、周りの植物に寄ってきたコガネムシにより根を切られてしまうことがあります。
根を切られると葉が枯れたり、株全体の元気がなくなるため、様子がおかしいと感じたら根を確認してみてください。
+注意ポイント
ニューサイランは室内でも育てられますが、日照不足になると弱い株になってしまいます。
葉を堅く丈夫にするためにも、日光をしっかりとあててあげましょう。
夏場は、直射日光を長くあてると葉焼けをおこすため、状態を見ながら適度に遮光してください。
冬場は、寒さの厳しい地域では室内で管理するのが安心です。
カラフルな葉をもつ品種は寒さに弱いなど、品種ごとに耐寒性が少しずつ異なるため注意してください。
水やりは土が完全に乾いてからたっぷりと与えますが、大きい株は水切れをおこしやすいため注意しましょう。
気温が下がり始めると休眠期に入るため、乾燥気味に育ててください。
+一般的な価格(販売価格)
ニューサイランはサイズや品種によって価格が変わりますが、ポット苗など小さな株であれば1,000~4,000円程度で購入可能です。
大きくなると1万円以上するものもあるため、好みのサイズや育てる場所などから選ぶと良いでしょう。
噴水のような勢いのある葉が美しいニューサイラン。
お部屋のインテリアグリーンやガーデニングなどにぜひ育ててみてください。
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