観葉植物 カヤツリグサの特徴と育て方は?
カヤツリグサは、北海道を除く日本全体の畑や草地に自生している植物です。
雑草として嫌われる一面があるものの、観賞用として育てられる場合もあります。
+特徴
カヤツリグサは、カヤツリグサ科カヤツリグサ属の品種で、日本や中国、朝鮮などを原産地とします。
日本では本州から九州にかけて広く自生しており、畑や草地、水田などで見られる野草です。
カヤツリグサは、茎を裂くと四角い蚊帳のような形になるため、漢字では「蚊帳吊草」と書きます。
昔の子供たちが田畑に自生しているカヤツリグサを裂き、吊り下げて遊んでいたことから、この名前が付いたようです。
また、同じような理由から「マスクサ(枡草)」という別名も付けられています。
カヤツリグサの葉は茎の根元に少し付いており、線のように細い形状をしているのが特徴です。
また、黄褐色で目立たないものの、小麦や稲などと同じ小穂(しょうすい)と呼ばれる付き方で花を咲かせます。
遠目から見ると、まるで線香花火が広がっているように見える面白い品種です。
雑草として嫌われる一面もあるものの、茎を折ると爽やかな柑橘系の香りがします。
田畑で自生しているのを見かけたら、香りを体験してみるのも良いですね。
+育て方
一年を通して、風通しの良い明るい場所で管理しましょう。
水を好むため、冬場以外は湿潤な環境を保つようにしてください。
・春
風通しが良く、明るい場所で育てます。
室内で育てる場合は、日光を取り込める窓際などを選ぶと良いでしょう。
室外で育てる場合も、明るい場所を選んでください。
湿潤な環境を好むため、水やりは毎日行うのがおすすめです。
受け皿などに水を溜めたままにしておいても良いでしょう。
肥料は与えなくても育ちますが、鉢サイズに合わせて置き肥を与えても良いです。
ただ、大きく育てたくない場合は与えないでください。
・夏
風通しの良い明るい場所で育てます。
日当たりが悪いと茎が細長く成長し、弱い株になってしまうため注意が必要です。
夏場は土が乾きやすいため、こまめに水やりをしてください。
受け皿などに水を張る場合は、暑さで温度が上がりすぎないように注意しましょう。
定期的に入れ替えて水温が上がりすぎないようにしてください。
・秋
風通しが良く明るい場所で育てます。
冬が近づくにつれて気温が下がってくると休眠期に入るので、状態を見ながら水やりの回数を徐々に減らしましょう。
・冬
風通しが良く明るい場所で育てます。
ある程度耐寒性もありますが、霜や雪にあたると枯れてしまうため注意が必要です。
室外で育てる場合は、霜・雪にあたらないように軒下に置いてください。
また、気温が0度を下回るような寒さの厳しい地域では、室内で育てた方が安心です。
室内で管理する際は明るい場所に置き、暖房などの風が直接あたらないようにしましょう。
休眠期にあたるので水やりは控えめにし、土が乾いてから数日開けて与えてください。
肥料も必要ありません。
+病気と害虫
カヤツリグサは、田畑に広く自生するような丈夫な性質を持つため、病害虫の心配はあまりありません。
万一、害虫などを発見したらピンセットなどですぐに駆除するようにしましょう。
+注意ポイント
カヤツリグサは、湿潤な環境を好む品種なので、春から秋にかけては土が乾かないようにこまめに水やりをしましょう。
手入れにあまり時間を割けない場合は、受け皿などに水を張っておくのもおすすめです。
冬場は休眠期に入るため、水やりを控えめにしてください。
土の表面が乾いてから与えるようにしましょう。
日照不足になると弱い株に育ってしまうため、一年を通して日光がしっかりとあたる場所で育ててください。
気温が低くなってきたら、室内で育てると良いでしょう。
+一般的な価格(販売価格)
カヤツリグサは品種やサイズによって価格が変わるものの、1,000~2,000円程度で購入できます。
湿潤な環境を好むことから苔玉として仕立てられていることも多いです。
線香花火のように広がるフォルムが美しいカヤツリグサ。
苔玉など和風なお部屋にも合わせやすいので、ぜひ育ててみてください。
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