観葉植物 コウモリランの特徴と育て方は?
コウモリランは、不思議な形の葉をもつインパクトのある観葉植物です。
鉢植えやハンギングなどさまざまな飾り方で販売されており、インテリアグリーンとしても人気があります。
丈夫で育てやすいことから、初心者の方にもおすすめの品種です。
特徴
コウモリランはウラボシ科ビカクシダ属の品種で、アフリカやアジア、オーストラリアなどの熱帯地域を原産地とします。世界の広い範囲に18品種程の原種が存在し、どれも樹木の幹などに着生して自生する着生シダ植物です。
コウモリランという名前は、葉がコウモリの羽ばたく姿と似ていることに由来します。また、葉が鹿の角の形に似ているということから、「ビカクシダ」という名前でよばれることもあり、和名は漢字で「麋角羊歯(びたかくし)」です。
植物の中では珍しい2種類の葉をもつ植物で、株元に丸い形の「貯水葉(ちょすいよう)」とコウモリランのトレードマークでもある独特な形の「胞子葉(ほうしよう)」をもちます。
貯水葉はコウモリラン特有の葉で、中に水を貯めたり株元に広がって生えることで害虫から根を守る役割があります。
一般的に流通しているものの多くは「ビフルカツム」や「ネザーランド」という品種で、園芸店やホームセンター、雑貨店などで購入可能です。
近年、インテリアグリーンとしても高い人気を誇り、鉢植えだけでなく板に取り付けられているものや苔玉になっているものまで様々な種類があります。
ポイントをおさえれば比較的育てやすいため、初心者の方にもおすすめの品種です。
育て方
一年を通して、適度な明るさを確保できる場所で管理しましょう。
高温多湿に強く耐陰性もあるため、室内でも問題なく育てられます。
・春
風通しと日当たりの良い場所で育てます。
室内でも育てられますが、日照不足が続くと弱い株になってしまうので窓際などしっかりと光が取り込める場所に置きましょう。
水やりは土が乾いたら底穴から水が流れ出る程度にたっぷり与えてください。株が小さいうちは乾燥に弱いため、水やりに加えて葉水をおこなうのがおすすめです。
肥料はあまり必要としませんが、薄めた液体肥料や置き型の化成肥料を与えると良いでしょう。
・夏
風通しと日当たりの良い場所で育てますが、直射日光は葉焼けの原因になるため注意が必要です。
室内で育てる場合はレースカーテンを引いた窓際などのやさしい光があたる場所に置き、冷房の風が直接あたらないようにしましょう。
室外で育てる場合は明るい日陰を選び、雨水があたらないようにしてください。
夏場は暑さで水が乾きやすいので、土の表面が乾いたら水やりをするようにしましょう。
水やりは暑さが落ち着いた夕方以降の時間帯に与えてください。
・秋
春と同様に、風通しと日当たりの良い場所で育てます。
夏の強い日差しが落ち着いてきたら、徐々に日光をあてていきましょう。
冬が近づくにつれて気温が下がってくると株が弱ってしまうので、15度を下回る日が続くようであれば室内で管理しましょう。
また、水やりも状態をみながら回数を徐々に減らしてください。
・冬
冬場も、風通しと日当たりの良い場所で育てますが、寒さには弱いので室内で管理するのが安心です。
室内の明るい場所に置き、暖房などの風が直接あたらないようにしましょう。
休眠期にあたるので水やりは控えめにしてください。たくさん与えると土が乾きづらくなるので、様子を見ながら与えましょう。
乾燥気味に育てた方が、寒さに強い株に育ってくれます。
病気と害虫
コウモリランはカイガラムシなどの害虫がつくことがあります。
特に室外で育てていると害虫がつきやすいので、発見したらピンセットなどですぐに駆除するようにしましょう。数が多い場合は市販の殺虫剤を使用するのもおすすめです。
また、春から秋にかけて高温多湿な状態が続くと、黒い斑点が現れる「炭そ病」になることがあります。発見したら全体に広がらないように、炭そ病になっている部分はすぐに取り除きましょう。
注意ポイント
コウモリランは冬の寒さを苦手とするので、気温が15度を下回る場合は注意しましょう。
耐陰性があるので年中室内でも育てられますが、強い株にするためにも日光をしっかり取り込める場所を選んでください。
直射日光は葉焼けの原因になるので、室内であれば窓際のレースカーテン越しの場所、室外であれば適度に遮光できる場所が良いでしょう。
水やりは土が乾いたらたっぷりと与えてください。特に夏場や株が小さいうちは水切れがおきやすいので注意しましょう。
水やりと合わせて葉水をおこなうのがおすすめです。
冬は休眠期にあたるので、水やり回数を減らしてください。
一般的な価格(販売価格)
コウモリランは、品種やサイズによって価格が変わりますが、一般的に流通しているものであれば千円前後~数千円程度と比較的手に入れやすい価格で販売されています。
コウモリランのなかでも希少な品種になると数十万という高額な値段がつくこともあり、愛好家の中で取引されています。
インパクトのあるコウモリランをお部屋のアクセントに育ててみませんか。
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