玉扇(ギョクセン)の特徴と育て方は?

多肉植物
玉扇
スポンサーリンク

ツルボラン科 ハオルチア属 玉扇

玉扇(ぎょくせん)は、名前にあるように「扇」を広げたような形をしています。肉厚の葉が重なるように生えている、見た目が独特な多肉植物です。
ハオルチア属のなかでも愛好家が多く、オークションなど100万円以上の価格で取引されることもあります。

 

スポンサーリンク

特徴は?

玉扇は南アフリカ原産のツルボラン科ハオルチア属の多肉植物です。
学名は「ハオルチア・トゥルンカータ」といい、トゥルンカータはラテン語で「断ち切った形の」という意味があります。日本では、ほとんど和名の「玉扇」でよばれており、一般の園芸店などではあまり流通しない希少な品種です。

トゥルンカータの名前通り葉先を横からまっすぐに切ったような形で、断面には光を取り込むための窓があります。窓の模様や株の色で価格が変わり、高額なものになると100万円以上の値が付くことも珍しくありません。
「黒武泰(くろぶたい)」「写楽」「浮藻(うきも)」など、銘品とよばれる複数の種類が存在し、愛好家のなかで高額取引されています。
珍しい品種であることから、偽物なども多く出回っているようです。

他のハオルチア属の品種と同様、原産地では葉の先端部分のみを土から出して窓から効率よく日光を取り込んでいます。

玉扇

季節型は?

春と秋に成長する春秋型の品種です。過ごしやすい気温の時期に最も成長します。

 

育て方は?

一年を通して風通しの良い明るい場所で管理します。強い日光はあまり必要としないので、1日のうち数時間だけ日があたるようにすると良いでしょう。日光のあたりすぎは葉が傷む原因になりますが、日照不足になると徒長してしまうので注意が必要です。
多湿が続くと良くないので水はけの良い土を選びましょう。

・春
風通しが良く明るい場所で育てます。徒長を避けるためにも、午前中など1日のうち数時間は日光にあてるようにしてください。

水やりは、土が乾いたら底穴から水が流れ出る程度にたっぷり与えますが、受け皿に水が溜まったままにならないように注意しましょう。

植え替えをする場合はこの時期が最も適しているので、鉢が小さくなってきたり、土が古くなってきた場合は植え替えをすると良いでしょう。
肥料はあまり必要としませんが、成長を早めるために薄めた液体肥料や置き型の化成肥料を少量与えても良いでしょう。

・夏
風通しの良い明るい日陰で育てます。
直射日光にあたると、葉焼けをおこして傷む原因になるため注意が必要です。室外の直射日光の当たらない場所、室内のレースカーテンを引いた窓際など、やさしい光があたる場所を選んでください。また、室外で育てる場合は雨水があたらない場所を選びましょう。

水やりはなるべく控え、断水するようにしてください。葉がしおれてきたら夕方に少しだけ与えても良いですが、土の表面が湿る程度におさえて蒸れないように注意しましょう。
土が湿っている状態が続くと、暑さで鉢内が蒸れてしまいます。
夏はダメージを受けやすいため、植え替えには適しません。

・秋
春と同様に、風通しが良く明るい場所で育てます。
夏の間に日陰に置いていた場合は、9月末ごろから徐々に明るい場所に移動してあげましましょう。
夏から秋にかけては、花茎をのばして花を咲かせることがあります。

植え替えも可能ですが、寒くなる前にしっかりと根を張らせるためにも、10月中旬までには終わらせてください。

・冬
冬場も風通しが良く明るい場所で育てますが、霜や雪が降る地域はあたらないように注意しましょう。気温が0度を下回る場合は、室内で管理するのが安心です。

冬の水やりは、土が乾きづらくなるのでなるべく控えめにしましょう。寒い地域では、水をたくさん与えると鉢の中で凍ってしまうことがあるので注意が必要です。与える場合は、日中の寒さがましな時間帯に少量にしましょう。

 

注意ポイント

玉扇は多肉植物のなかでも希少な品種で、価格も他の品種に比べると少し高価です。最近は繁殖苗などの流通で手に入りやすい価格のものも増えていますが、偽物も出回っているようなので、選ぶ際は注意しましょう。

玉扇は、強い光をあまり必要としない品種ですが、日照不足になると徒長してしまうので、適度に日光をあてるようにしましょう。春と秋は1日数時間程度日光をあて、夏は明るい日陰で管理してください。直射日光は葉焼けをおこして傷む原因になるので、注意しましょう。冬は寒すぎると葉が凍ってしまうので、0度を下回るような地域は室内で管理するのが安心です。

水やりは根腐れをおこさないように、土が中まで乾燥しているか確認してから与えてください。夏や冬は休眠期にあたるので、与える回数や量は控えめにしましょう。

日光のあたり具合や水やり回数など、バランスよくおこなえば初心者の方でも育てられる品種です。ポイントをおさえて、希少な玉扇を育ててみてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました