観葉植物 トックリヤシの特徴と育て方は?
トックリヤシは、名前の通りとっくりのような形の株がユニークな観葉植物です。
冬の気温には注意しなければいけませんが、室内でも管理しやすく、インテリアグリーンとしても人気があります。
+特徴
トックリヤシは、ヤシ科トックリヤシ属の品種でマスカリン諸島を原産地とします。
熱帯地方に自生しており、日本では沖縄などでも野生の株を見ることが可能です。
観葉植物として販売されているのは比較的小さい株ですが、野生のトックリヤシは10mを超える樹高になります。
根元部分がぷっくりと膨らんでおり、見た目がとっくりに似ていることから「トックリヤシ」と名付けられました。
他にもボトルのような形に見えると「ボトルヤシ」「ボトルパーム」の名前で呼ばれることもあります。
トックリヤシの1番の特徴である根元部分のふくらみは、種から育てた実生株(みしょうかぶ)にのみ見られ、挿し木などで育てた株には見られません。
挿し木で育てた株の根元部分は膨らまないので、実生株と表記があるものを購入すると良いでしょう。
また、根元ではなく中央部分が膨らむ「トックリヤシモドキ」という品種も存在します。
株が小さいうちは見分けが付きづらいので、購入時は注意しましょう。
風水では金運があがる植物といわれており、一時期店頭から無くなるほどの人気がありました。
南国の雰囲気でお部屋が華やかになるので、インテリアグリーンやプレゼントにもおすすめです。
+育て方
一年を通して、風通しの良い明るい場所で管理しましょう。
室内・室外問わず育てられますが、直射日光は葉焼けの原因になるので適度に遮光できる場所で育ててください。
・春
風通しが良く、明るい場所で育てます。
室内で育てる場合は、レースカーテン越しの窓際などを選ぶと良いでしょう。
室外の場合は、明るい日陰などを選んで直射日光があたらないようにしてください。
水やりは土が乾いたら底穴から水が流れ出る程度にたっぷり与えますが、受け皿に水が溜まったままにならないように注意しましょう。
乾燥に強い性質を持つため、与えすぎにならないようにしてください。
霧吹きなどで葉水は定期的に与えましょう。
肥料を与える場合は、春から秋にかけて2か月に1回程度緩効性肥料を与えます。
株を大きくしたくない場合は、肥料は控えめにしてください。
・夏
風通しの良い場所で育てますが、直射日光は葉焼けの原因になるため注意が必要です。
室内であればレースカーテン越しの窓際など、直射日光と冷房の風が直接あたらない場所を選びましょう。
室外であれば直射日光にあたらないように注意し、遮光ネットなどを活用して適度に遮光しても良いです。
夏場は暑さで土が乾きやすいですが、根元のふくらみ部分にはたっぷり水を蓄えているため、与えすぎないようにしましょう。
日中の暑い時間帯に与えると鉢内が蒸れてしまうので、夕方以降の暑さが落ち着いた時間帯に与えてください。
・秋
風通しが良く明るい場所で育てますが、直射日光には注意しましょう。
冬が近づくにつれて気温が下がってくると休眠期に入るので、状態をみながら水やりの回数を徐々に減らしてください。
・冬
風通しが良く明るい場所で育てますが、寒さには弱いので室内で管理します。
明るい場所に置き、暖房などの風が直接あたらないようにしてください。
また、窓際などに置く場合は朝晩気温が下がりやすいので注意しましょう。
休眠期にあたるので水やりは控えめにし、土が完全に乾いてから与えてください。
たくさん与えると土が乾きづらくなるので、様子を見ながらにしましょう。
肥料も必要ありません。
+病気と害虫
トックリヤシはアブラムシやカイガラムシなどの害虫がつくことがあります。
発見したらピンセットなどですぐに駆除するようにしましょう。
数が多い場合は市販の殺虫剤を使用するのもおすすめです。
葉水を定期的におこなうことで害虫がつくのを防いでくれる効果もあるので、水やりと合わせて忘れずおこないましょう。
+注意ポイント
トックリヤシは明るい環境を好みますが、直射日光は苦手です。
適度に遮光するなど、季節ごとの日当たりには注意してください。
室内であればレースカーテン越しの窓際、室外であれば明るい日陰で管理するのがおすすめです。
また、寒さには弱いので気温が下がってきたら室内で管理してください。
気温が10度以下の環境では枯れてしまうことがあるので注意しましょう。
水やりは土が乾いたらたっぷりと与えますが、乾燥気味に育てた方が上手くいくため、与えすぎないようにしてください。
乾燥に強いため、水切れよりも水の与えすぎによる根腐れに注意しましょう。
害虫の発生を防ぐために、葉水は定期的におこなってください。
+一般的な価格(販売価格)
トックリヤシはサイズによって価格が変わり、小さい株であれば2,000~5,000円程度で購入できます。
大きい株や根元部分がしっかりと膨らんでいる株は価値が上がるため、数万円するものも珍しくありません。
実生株と挿し木では根元部分の膨らみ方が変わるため、しっかりと確認してから購入するようにしてください。
南国の雰囲気でお部屋をリラックス空間にしてくれるトックリヤシ。
お部屋のインテリアグリーンにぜひ育ててみてください。
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