観葉植物 ハランの特徴と育て方は?
ハランは、すっと伸びた濃い緑色の大きな葉が魅力的な観葉植物です。
観賞用だけでなく、料理などにも使われることがあります。
丈夫で育てやすいことから、初心者の方にもおすすめの品種です。
特徴
ハランは、キジカクシ科ハラン属の品種で、日本の九州南部の島々を原産地とします。
漢字で「葉蘭(ハラン)」と書き、古くは「馬蘭(バラン)」ともよばれていました。
葉の形が蘭に似ていることから中国で名付けられたとされていますが、蘭の仲間ではありません。
すっと伸びた大きな笹型の葉は、濃い緑色や斑入りなどさまざまな見た目を楽しめます。
庭先や公園などで栽培されていることも多く、地植えであれば放っておいてもどんどんと成長する強い生命力が特徴です。
和食やお寿司などの料理の下に葉っぱが敷かれていることがありますが、ほとんどはハランの葉が利用されています。
料理を際立たせるだけでなく、葉のもつ殺菌作用や防腐作用から使われるようになったようです。
お弁当などの仕切りとして使われているプラスチック製の「バラン」は、ハランの葉を模したものと言われています。
艶のある葉を楽しむ品種ですが、3~5月頃には小さな花を株元に咲かせます。
葉に隠れて花が見えづらいことから、咲いていても気付かれないことが多いです。
とても丈夫な性質をもつため、「増えすぎて困る」と言われるくらいすくすくと成長します。
初心者の方にも育てやすい品種のため、簡単な手入れで植物を育てたい方におすすめの品種です。
育て方
一年を通して、風通しの良い場所で管理しましょう。
室内・室外問わず育てられますが、直射日光を苦手とするので、適度に遮光できる場所で育ててください。
乾燥には比較的強いですが、もともと湿潤な環境で育つ品種のため水切れには注意が必要です。
・春
風通しが良く、明るい場所で育てます。
室内の場合は、レースカーテン越しの窓際などを選ぶと良いでしょう。
室外の場合は、鉢植えや地植えに関わらず、適度に遮光できる場所を選んでください。
水やりは土が乾きはじめたら底穴から水が流れ出る程度にたっぷり与えますが、受け皿に水が溜まったままにならないように注意しましょう。
ハランは根が張りやすいため、2年に1回程度は植え替えをしてください。
植え替えは成長が盛んなこの時期にするのがおすすめです。
・夏
風通しの良い場所で育てますが、直射日光は葉焼けの原因になるため注意が必要です。
室内であれば直射日光と冷房の風が直接あたらない場所を選びましょう。
室外であれば明るい日陰で育ててください。
葉の状態を見ながら、遮光ネットなどを活用して葉焼けを防ぎましょう。
夏場は暑さで水が乾きやすいので、土の表面が乾きはじめたら水やりをします。
日中の暑い時間帯に与えると鉢内が蒸れてしまうので、夕方以降の暑さが落ち着いた時間帯に与えてください。
・秋
春と同様に、風通しが良く明るい場所で育てますが、気温が下がってきたら室内に移動するようにしましょう。
冬が近づくにつれて気温が下がってくると休眠期に入るので、状態をみながら水やりの回数を徐々に減らしてください。
・冬
風通しと日当たりの良い場所で育てますが、寒さには弱いので室内で管理するのが安心です。
室内の明るい場所に置き、暖房などの風が直接あたらないようにしましょう。
休眠期にあたるので水やりは控えめにし、乾燥気味に管理してください。たくさん与えると土が乾きづらくなるので、様子を見ながら与えましょう。
病気と害虫
ハランはカイガラムシなどの害虫がつくことがあります。
特に室外で育てていると害虫がつきやすいので、発見したらピンセットなどですぐに駆除するようにしましょう。
数が多い場合は市販の殺虫剤を使用するのもおすすめです。
また、カビの菌が原因で円星病になることがあります。
発見したら円星病になっている部分はすぐに取り除きましょう。
注意ポイント
ハランは丈夫で育てやすい品種ですが、冬の寒さを苦手とするので注意しましょう。
冬は室内の明るい場所に置き、暖房などの風が直接あたらないようにしてください。
それ以外の季節は室内・室外問わず育てられますが、直射日光は葉焼けの原因になるので注意が必要です。
日光のあたり具合をよく確認し、葉焼けをおこさないようにしましょう。
乾燥にも比較的強く、水やりを忘れてもすぐに枯れるようなことはありませんが、もともとは湿潤な環境で自生しているため土が乾きはじめたら水やりをしてください。
夏場は暑さが落ち着いた夕方以降の時間帯、冬場は回数を減らすなど、季節ごとに与え方を変えましょう。
一般的な価格(販売価格)
ハランはサイズや品種によって価格が変わりますが、千円程度で購入可能です。
サイズが大きいものや、斑入りの葉などは価格が上がり、1万円を超えるものもあります。
すっと伸びる葉が魅力的でインテリアグリーンにもぴったりなハラン。
ぜひ育ててみてください。
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