球根植物の土の種類
球根植物を育てる時、土はどんなものを選べば良いのでしょうか。
ここでは、球根植物に適した土の種類と特徴、肥料についてご紹介します。
球根植物を育てたいと思っている方の参考になればうれしいです。
普通の花との違いがあるのか?
種を蒔いて育てる花などとは違い、球根植物は球根自体に養分をしっかりと蓄えているため、土に植えれば芽が出て花を咲かせてくれます。
「種を蒔いたけど上手く育たなかった」といったトラブルも起こりづらいので、初心者の方にもおすすめです。
ただ、球根部分は土の中に埋まっている状態なので、多湿による根腐れには注意しなければいけません。
そのため、球根植物の土は通気性・排水性に優れた水はけの良い土を選ぶことが大切です。
また、球根を土に植えてから芽を出し開花するまではある程度時間が必要なので、生育に必要な栄養素が含まれているかどうかも重要になります。
土の種類
球根植物を育てる際、「市販の培養土」を使用するか、「赤玉土と腐葉土を7:3程度で配合した土」がおすすめです。
しかし、品種ごとに相性の良い土は異なるので、育てる球根植物の特徴と合う土を選んでください。
【市販の培養土】
市販の培養土は、数種類の土や養分をあらかじめ混ぜた状態で販売されています。
土の配合などを考えなくても、手軽に使用できるのがメリットです。
ただ、球根の種類によっては合わない場合もあるので、表示されている配合内容をよく確認しなければいけません。
【赤玉土】
赤玉土は排水性と保水性が良く、小粒・中粒・大粒とサイズごとに分けて販売されています。
球根植物を植える際、プランターの底に大粒の赤玉土を入れたり、小粒~中粒の赤玉土を他の土とブレンドすることで排水性・保水性のバランスを良くしてくれます。
【鹿沼土】
鹿沼土は赤玉土とよく似た性質を持ち、排水性・保水性に優れています。
夏場など、土が蒸れやすい時期に水はけを良くするために用いるのがおすすめです。
ただし、酸性なので配合が多すぎると球根が上手く育たない可能性があります。
メインで使用する場合などは、アルカリ性の強い土を用いて中和させてから使いましょう。
【籾殻くん炭】
籾殻くん炭は籾殻を焼いて炭にしたもので、通気性・保水性に優れています。
アルカリ性なので、酸性の強い鹿沼土を中和させるのにも有効です。
【腐葉土】
腐葉土は落ち葉などを腐熟させてできたもので、排水性・保水性・通気性に優れています。土を活性化する働きがあるため、球根植物の土にもおすすめです。
【ピートモス】
ピートモスは、水ゴケなどが堆積してできた泥炭を乾燥させたもので、保水性・通気性に優れています。
酸性なので、球根植物に使用する場合は「酸度調整済み」と記載されたものを使いましょう。
【パーライト】
パーライトは、真珠岩原石を高温で加熱して作った人工用土です。
他の土と混ぜることで排水性・通気性を良くしてくれるため、夏場の蒸れ対策にも使えます。
土選びの注意点
球根植物を植える際は、必ず清潔な新しい土を使用してください。
使い古したものでは土の微細粒子が崩れてしまい、保水性や排水性が悪くなってしまいます。
病原菌や害虫がいる可能性もあるので、新しい土を用意して植え付けるようにしましょう。
また、球根植物によって水を好む品種、乾燥を好む品種などさまざまです。
品種ごとに専用の土を用意する必要はありませんが、特徴に合わせて土の配合を変えるようにしてください。
配合が分からない場合は、「球根植物の土」など育てる品種に対応した土を購入するのがおすすめです。
肥料
球根植物は肥料がなくても育つ品種が多いです。
しかし、肥料なしで育てていると、だんだん球根が痩せていってしまうため、植え付ける際は元肥を施しましょう。
元肥は、球根を植える位置から10cm程度下の土に混ぜておきます。
土と同様、品種ごとに合う成分が異なるので、肥料に記載してある内容を確認して選んでください。
たとえば、チューリップなどはリン酸やカリウムの値が大きい肥料が合います。
「球根用」として販売されている肥料もあるので、どれを選べばいいか分からない場合は専用の肥料をチェックしてみてください。
また、次の年も綺麗に花を咲かせるために、追肥を行います。
追肥は、球根を植える時期によってタイミングが異なるので、以下を参考にしてみてください。
・春植え球根:2ヶ月に1回程度
・夏植え球根:花後・冬の間に1~2回程度
・秋植え球根:2~3月・花後
あくまで目安なので、植える品種や使用する肥料をよく確認してください。
品種によっては、生育を助けるために芽が出た直後に追肥を行うこともあります。
チューリップやユリ、アネモネなど、球根植物は色とりどりの綺麗な花を咲かせてくれるため、人気の高い植物です。
一見育てるのが難しいように感じるかもしれませんが、適した土を用意しておけば、初心者の方でも綺麗に花を咲かせられます。
ご紹介した内容を参考に、ぜひ球根植物を育ててみてください。
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